Quantcast
Channel: 狼男のCafeBohemia
Viewing all articles
Browse latest Browse all 30

#126楽しい排泄介助

$
0
0

 色々と思うことや目指すことがあって、
先月の後半から正社員の介護職員になった。
 前にやっていた小学校警備とプールの仕事は、
正社員になって残ってくれないかと誘ってくれていたのを断った。
俺は非常勤で働きながら小説を書いて生きて行くという生き方に依存していたのを、
誘ってくれたタイミングと縁で、今かなり真面目に介護の仕事を頑張っている。

 夜は宿直、昼はたまに介護職手伝いのアルバイトから正社員になると決めたばかりの頃、
夜中に救急搬送があった。
特別養護老人ホームなのでそんなに珍しいことではない。
救急搬送のあったフロアーでたまたま夜勤だったそのフロアーのリーダーが、
村上さん夜中の排泄介助宜しく、と言って利用者さんと救急車で行ってしまった。
おう、自信はないけど頑張るから心配するな、と応えてはみたものの、
一つのフロアーに入居してるは40人、その半分の20人の排泄介助を俺一人でやる。
とりあえず排泄表を見る。
20人のうち自分で立ってトイレに行けるのは7人位だけ、
あとは全介助のオムツ交換。
アルバイトで介護職員やってるけど、俺の担当のショートステイは全介助の方はあまりいない。
やるしかない。
同じフロアーのもう一人の夜勤の女の子が喫煙所で仲良しの子やったので、
教えて貰いながらなんとか13人のオムツ交換をやった。
めっちゃ集中した。めっちゃ充実した。
なんか、自分の経験値がド~ンと大きく上がった気がした。

 終わった後、そのフロアーのもう一人の夜勤の女の子と缶コーヒー飲みながら、
早朝の排泄介助に備える。
村上さん大変だったでしょお疲れ様。
俺は楽しかったよ、楽しんだよ。
排泄介助が楽しいの?
いや、まぁ、排泄介助は楽しい仕事やないけどさぁ、
俺はこれから先、何をやる時でも何をやった時でも、
さあやるぞ! と元気に気合入れて、楽しかったと言い続けたいねん。
 そんな会話をしながら、君と二人やったから更に楽しかったよ、
と言うのは絶対に忘れない俺であった。

 今、毎日ショートステイのフロアーでオムツ交換やってるけど、
ハッキリ言って俺はオムツ交換は下手。
遅いし、上手い人がやるみたいにピシッと真っすぐになれへんし、全然アカン。
うるさい上司にガミガミ怒られている。
でも、下手やし遅いからやらせて貰えなくて、上司が自分でやっちゃうフロアーが多いのに、
怒ってくれてやらせてくれてるんやから、ガミガミ怒られながらも上司はええ人やなと思う。

 仕事は勿論排泄介助だけやなくて、食事介助、お風呂介助、就寝介助と沢山ある。
食事介助は食べさせながらよくこぼすし、
お風呂介助は薬とかお風呂場に持って行くのをよく忘れるし、
就寝介助も服着替えさす時に、痛いって言われてしまうし、
若い女の子の服脱がすのは得意やたんやけどねぇ、って最近そういうことに縁ないなぁ……。

 なんやかんやで、毎日四苦八苦しながらあまり得意でないことをかなり真面目に頑張っている。
今の俺の目標は、この仕事をちゃんとやりながら、
ウクレレ教室に通って、年末の文學界新人賞の原稿を書くこと。
さあやるぞ! と気合入れて、書き終わった時に楽しかったと言いたい。

 部屋のパソコンがもう限界で記事を書くのに時間かかり過ぎる。
これからは週一回二本立て更新位のペースで記事を書かせて貰いたいと思っている。
もうちょっと落ち着いたらみんなの記事も前のようにゆっくり読みに行きたいと思っている。

 心優しい物語作家への道程を、さあ行こう!

 輝樹

Viewing all articles
Browse latest Browse all 30

Trending Articles